入院顛末記−その1

絶賛実家療養中です。
おかげさまで先週末に退院したのですが、まだまだ数値自体は正常ではないので、自宅療養を言い渡されたものの、2週間以上ベッドの上で過ごした身体は、この2年のダイエットがぱー!になるほど弱ってぷよってしまい(食事制限されていないどころか、むしろきっちり食え的な状態だったので)歩くこともままならないような状態だったので、今は実家でお世話になっています。
ただ病院に居るのと違って散歩も自由に出来るし、テレビも見放題だし、パソコン使えるし、何より家族と一緒に居られるので、リラックス出来ているのが一番の良薬なんだとしじみしじみ。

入院中、他にやることもないし、やはり自分の病気のことは気になるので携帯で検索しまくっていたのですが、意外とワタシが罹った感じの病気についての個人のブログなどは少なかったので、自分の記録と反省のため、そして同じような病気に罹った方の何かの参考になれば、とそんな感じで顛末を残しておこうかなと思います。
これ見て、自分が似たような経過を辿っていると感じたら、即病院へ行って下さい。
ちなみに薬剤アレルギーに因るであろうと思われる急性肝炎でした。

ここ数ヶ月、たまに漢方の安中散を飲んでいました。頻繁に使用していたのはイブプロフェン系の解熱鎮痛剤です。頭痛、肩こり、生理痛の度に使用していました。それでも月に10回弱くらいの使用頻度です。

●2/21(日)−昼間は調子よく祖母宅の片付けなどをしていたのに、帰宅して夕飯を食べ終わった頃から、すっごい寒気に襲われる。今まで風邪を引いて熱が出て寒気がすることはあったけれど、今までにかつてない寒気の襲い掛かり方に、自分で驚く。とにかく寒い。お風呂に入っても布団を被ってもジンベエを着込んでも、寒くて仕方ない。仕方なく熱を測ってみたら、38.5。その後も熱は上がり、最終的に39度近くまで。
ただし一切、咳も出ないし鼻水も出ないので、自分でも高熱が出たのが不思議で仕方ない。なんだこれ、と思いながらもとりあえず寝る。泥みたいに眠れる。

●2/22(月)−朝、熱を測ってみると36.7くらいまで下がっていたけれど、さすがに会社に行く気にならず、夕方病院へ行く。なんとなく気持ち悪い感じもしていたので、医者にその旨を伝えると、お腹周りを触診してくれる。どこを押されてもとりあえず痛くはない。医者も首をひねっていたけれど、この頃ウイルス性腸炎が流行っていたこともあり、胃腸薬と解熱剤を処方してもらって帰宅。この夜、また熱が38度を越えたので、面倒になって次の日も休もうと決める。この頃からとにかく食欲が無くなる。

●2/24(水)−朝一番の尿が尋常じゃない色をしていて驚く。紅茶みたいな赤い色。おかしいなとは勿論思ったけれど、チョコラBBを飲んでいる時みたいに薬の成分が尿に出て来たのかなあと考え、とにかく水をたくさん飲んでみる。その後の尿は薄い赤茶になっていく。

●2/26(金)−もう熱は36度台を超えることはなくって普通に出勤していた。4日分処方されていた薬が無くなってしまっていたけれど、気持ち悪いのは続いていたので、自宅にあった漢方系の安中散が入った胃薬を飲んでいたが、それも無くなる。でもまだ気持ち悪い。どうしようか悩んだ末、ドラッグストアで薬剤師さんに相談し、M1ブロッカー系の胃薬を買う。

●2/27(土)−翌日の法事に合わせて、祖母宅の片付け。本人は意外と元気なつもりだったけれど、あまりに顔色が悪かったようで、親に早く自宅へ帰るように促される。疲れているならウコンを飲め、と父に勧められ、帰宅途中にウコンドリンクを買って飲む。

●2/28(日)−法事で集まった親戚に痩せすぎだとか顔色が悪いとかさんざん言われる。自分でも化粧ののりが悪いなあと思い出す。M1ブロッカーの薬を飲み、ウコンを飲む。この頃、食事はまったく摂れない。キャベツとかレタスとか豆腐とか、そんなもんだけ。

●3/1(月)−朝、化粧をする時に鏡を見て、自分の目が黄色くなっていることに気づく。なんだこれ、と本気で驚く。通勤車中で化粧していて、ファンデをどれだけ塗っても顔色が黄色いままなのにも地味に驚く。出社して給湯室であった女の子に「karin_coさん、顔色悪いよ!手も黄色い!」と驚かれる。尿も赤茶のままだったので、とりあえず薬を飲むのを止める。

●3/2(火)−普通に出勤。だるいという認識はあったけれど、生理になってしまったので、そのせいかなあとか考える。ただ、昨日からお風呂上りに娘の髪の毛を乾かしている時、ドライヤーを持ち続けることが出来ないほど腕が重くなってしまい、おかしいなあと思う。会社の女の子に「今日は首も黄色いよ、病院行った方がいいよ」と言われる。自分の症状をググると、肝炎や腎盂炎に行き当たる。

●3/3(水)−朝、目が覚めたら腕が動かない。腕が布団にのめりこんでいくような気がしてくるくらい重い。この重さは異常だとすぐに思う。明らかにだるい、の範囲を超えている。娘がまだおっぱいを飲んでいるので、ウイルス性肝炎などが娘に母乳感染したら最悪だと思い(この時は肝炎に対する正しい知識が無かった)、会社を早退して午後に病院へ行こうと決める。木曜日になるとかかりつけ医がお休みなので、今日行かないとまずいなあという意識も働く。通勤車中で化粧をするも、顔色が黄土色の絵の具を塗ったみたいになっていて、驚きを通り越して怖くなる。手のひらが赤いことにも、この日に気づく。
夕方、16時くらいにかかりつけ医で血液検査。結果が出るまで一旦帰宅して18時くらいにお電話くださいと言われる。帰宅して、掃除して、ひな祭りだったので娘の好きなハンバーグを作って、ロールケーキを切って冷凍して、さあ娘を保育室に迎えに行こうと車に乗ったところで病院から電話が掛かって来る。今すぐ病院へ来てください、とのこと。かかりつけ医に到着すると、そのまま結果を教えられ、紹介状を書くからすぐに大学病院へ行って下さいと言われる。とりあえずダンナに電話して事情を説明する。帰宅途中だった父に電話して娘を迎えに行ってもらい、実家に連れ帰ってもらったところで、今度は父にワタシが北里大学のメディカルセンター病院まで送ってもらう。ロールケーキ…。

救急外来で血液検査、CT、心電図、と診察してもらう。正しい数値は覚えていないのだけれど、肝臓の正常さを表す数値であるGOTとかGPTや、黄疸を示すビリルビンの値が、著しく正常から逸脱しているとのこと。ビリルビンだけ覚えてるな、入院した時点で7だった(確か正常値は0.2〜1)。急性肝炎とのことで、即入院と言われる。どうでもいいけど、検査結果を聞く時に「ご家族の方も一緒にどうぞ」と呼ばれると、やたらドキドキする。ネットで事前に症状を調べた時に肝炎と診断されたら、まず間違いなく入院だと思っていたけれど、本当に自分がそういう状況になると、そうした方が良いとは頭で理解していても「こどもが小さいので」「仕事が忙しくて」などと理由を挙げて自宅療養を懇願してみるも、担当のK先生にはにこやかに「帰りたいですか!帰せませんな!大体、2〜3週間くらいは覚悟しておいてくださいね」と受け流される。
診察中、色々と問診されたけれど、ウイルス感染の原因になるような状況も今までには無く(ただし輸血はしていないものの、手術歴は2回ほどある)、お酒も年に1回くらいしか飲む機会も無く、強いていえば思い当たるのは薬とその前の週の送別会で食べた刺身くらい。詳しい原因追求は明日以降ということで、点滴に繋がれ車椅子に乗せられて、なすがままに病室へ。

肝臓病(肝炎・肝硬変)について

途中、医療事務の方が来て「消化器内科は4人部屋しか空いていなくて、差額が掛かりますがいいですよね?」と言われる。「差額はダメです。大部屋で結構です」と言い張り、外科の病棟へ回される。その時は、外科だったら基本は怪我している人が入院しているのだろうから、それほど深刻な病状の方は居ないだろうと思っていたけれど、大間違いだった。っつか、肝臓が消化器だということも、ここで人生初めて知る。
さらにどうでもいいけど、採血途中や心電図途中で、何度か看護師さんのPHSが鳴り、ワタシはその場で待たされた。しばらくすると救急車のサイレンの音と、どたばた人が入り乱れる音が聞こえてきてた。リアルコードブルー。医療関係者の方は本当に大変です。
その日は親とダンナにメールしまくり、とりあえず入院に必要な物を伝えてともかく娘の世話をお願いする。携帯の充電器だけは今すぐ持って来てほしいと懇願して届けてもらう。
21時半には消灯そして就寝。寝られるか不安だったけれど、病気のせいか疲れていたせいか、目を瞑った瞬間ブラックアウト。