私の怒りを吸い上げるヴィーナス

昨日は16時半過ぎにとある部署の人にプリンタが印刷出来なくなったと呼ばれ、机の下にもぐりカーペットを引っぺがし、コレガのリコール対象HUBを新品と変え、ついでだからとクモの巣のようになっていたLANケーブルとACアダプタコード類の引き回しをやり始めたら、気が付けば18時過ぎ。
もうさー、LANケーブルだってホースと一緒なんだから、机の下で押しつぶしてたら切れるから、マジで。流れないから、何かが。

ダンナがお休みだったので娘の迎えは心配していなかったのだけれど、席に戻って携帯を開けば不在着信が6件、メールが3件。全部、両親から。
何事かと慌てて掛けなおしてみれば、開口一番のバカ親父の「電話にも出ないで何やってたんだ!」の一言にワタシの中の何かがキレた。仕事してましたが、何か。

結構、キツイ口調で言い返して電話を切った瞬間、娘がじじに対して非常にきつい口調で話すことを思い出して、ちょっと焦る。そうかー、やっぱりワタシは父にだけ容赦ないんだなー。かわいそうだったかなーと思いつつ、母から来ていたメールに「お父さんにきつい言い方しちゃった。かりんこ(仮名)がじじにきついのはワタシのせいだとしじみしじみ反省した。ような気がする。多分」と送ったら、爆笑絵文字付きのメールが返ってきた。さすが。


父に思っていることは、有る。言ってはいけないと頭では分かっていて、でも明らかにそれは父のせいで、だから罵ってやりたい気持ちが、有る。有るんだが。


そんな父が「かりんこ(仮名)のママはすぐ怒って角を出すねー」と娘に言うと、涙を流しながら「かりんこ(仮名)のママには角なんかないもん!ママは可愛いもん!」とじじに怒ってくれる娘の姿に、こんな無条件の、無償の愛をワタシは知らないし、知らないけれどきっとワタシの父も今のワタシが娘に対して感じるのと同じ気持ちを、昔、ワタシに向けてくれていたんだろうと思えて、その愛情の部分に関しては疑ったことがなくて、だからワタシは口をつぐむ。



良いのか悪いのか、判断がつかない。そうやって連綿と続いていく何かが。