魔王-第一話

すんごい長々と感想を書いていたのに、うっかりインフレームで新しいブラウザのウィンドウを開いてしまったために消えてしまいました…。ショックだ…。でも今書かないと気が殺がれてしまうのでもう一度長々と書いてみる。


っつか目にしたことが無かったがゆえ、当初心配していた大野くんの演技って杞憂だったというか、台詞だと滑舌も悪くないし笑顔と無表情の落差も激しくて、普段のぽけーっとしたリーダー姿からは想像もできないほど、とっても素敵でした。

逆に当初は「普通に演技できるだろうから大丈夫〜」とか楽観視していたのに、ここからが本当の勝負だと思わせてくれちゃったのは生田斗真。
ハチクロを観てからちょっと心配だったんですけど、顔のせいか声のせいか、はてまた演技力のせいなのかまだ判断がつきかねているんだけど、もしかしして生田斗真って悲しいくらい繊細な役どころが合わないとか、そんなことはないかしら。
怒ったり笑ったり叫んだりっていう感情の起伏が激しいシーンは良いんだけれども、ちょっと感情を抑えつつ淡々と表現しなくてはいけないところで、どうもさわやかに単純にストレートな風にしか見えないというか。若いから仕方ないのかなあ。
葛藤しているシーンでは「瑞稀が女だったなんて…」と衝撃を受けている中津@りの君イケパラに見えてしまったし、犯人に詰め寄っているシーンでは「瑞稀が居なくなってもいいのかよ!」と佐野に怒鳴りつけているように見えてしまいました…。

このドラマ、露出量が多いのは刑事の方です。最初は怒ったり叫んだり威勢が良かったのに、だんだんと追い詰められ、言いかけた言葉を飲み込んで葛藤し、悩みを深くしていくのは刑事の方です。
韓国版魔王でも監督さんが弁護士役であるチュ・ジフンには演技力を求めなかったとかなんとか言うくらいに、難しいのは刑事役だと思うので、これ、この先を生田斗真がどうやって演じるのか、ちょっととても期待しています。


あ、日本版魔王のオープニングを見たら、名探偵コナンのオープニングを思い出しました。作り方の基本姿勢が同じだと思います。


それにしてもこのドラマはストーリーがありがちなだけに、登場人物の背景を丁寧に描いて、どんなキャラにもそれぞれこんな理由があるからこそ、こういう行動を起こしていくって視聴者が共感納得できて行くところに醍醐味があったんですが(だから韓国版魔王は20話完結。しかも1話が1時間以上ある)、日本版では10話程度に縮められてしまうとなるときっついなー。1話目はダイジェスト気味な感じが否めなかったし。
そんなところも脚本がどうやって違和感なく描いていくのか楽しみでもありますが、話数が少なくて時間が勿体ないからこそ、大野くんのシャワーシーンは要らないよ…。っつかあれはサービスショットになりうるのでつか?
あの赤い部屋も要らないじゃん、家宅捜索されたら一発じゃん!とか思ったけど、短い話数で弁護士の復讐心を分かり易く表現するにはあれしかなかったのかなあ。
あんだけ写真撮ったら、大野弁護士、生田刑事に惚れまくりだよね(違)




さて以下激しくネタバレな第一話感想。韓国版魔王の最終話までのネタバレも含みますので、この先のストーリーを知りたくない人は絶対に読まないでおくれ。

(一応反転しておきます)

小林涼子ちゃんの位置付けが中途半端で残念。

韓国版魔王ではヘインしー(涼子ちゃんの役どころ)は昔、弁護士の兄(日本版では弟)が刑事に殺されてしまう現場で、残像からその事件の様子を観てしまい、それで自分の能力に初めて気づくんですね。
なのでヘインしーは最初から最後まで刑事と弁護士二人の人生に深く関わり、目撃者となるんです。
が、日本版での涼子ちゃんは、現時点ではあれじゃ逆ナン。
刑事と弁護士の兄の事件には関係のないところで、過去にヘインしーと弁護士は遭遇している設定も韓国版ではあるんだけど、それは日本版でも生かされるのかしら。そうじゃないと涼子ちゃんが大野弁護士に関わる動機が弱いよねえ。

・ヨンチョルに当たる役どころは日本版にも存在しているけれど、ソラはどうなるんだろう。デシク(脇)はいたけれと、お金を取り立てていたのはソラのママじゃなかったっぽい。
でも大野くんの部屋にテディベアがあったから、ソラっぽい役どころの子も出てくるのかな。

・と、したら最後に刺すのはやっぱりデシク(脇)の身内?
でも二宮がいきなり熊田弁護士(クォン)の息子とか言って出てきたから、この流れだともう一回最終回に出てきて、二宮がナイフとか出しそうだ。

・大野くんところの事務長が松沢さんで、演技上手いんだけど、明るすぎて引く。
韓国版の事務長はもっと落ち着いていて、彼は彼で過去の刑事と弁護士の兄の事件について後悔を持っているんだけども、松沢事務長はそこまで大野くんに関わってくる役どころなのかな。

・刑事と弁護士の弟の先生は出てくるかな。先生の役どころ、好きなんだけどなあ。

・大野くんが生田斗真に「成瀬です」と自己紹介したら、生田斗真が「はじめまして」って言ったことについて、大野くんは自分の苗字を生田斗真が覚えていないっぽいことに驚いた顔をしていたように見えたので、もしかしたら、大野くん弁護士が他人と入れ替わっている設定は捨てられたのかも知れない。

・とすると弁護士さんのお姉ちゃんも出てこないかな。

・とすると二人でブランコに乗って手なんか握っちゃう恥ずかしいシーンも無いかな。

・スンギが忍成くんって、すごく合ってる(笑)

・韓国版ではどうして刑事の義姉がソクジン(田中圭)と浮気するのかいまいち理解不能だったけれど、ダンナが劇団ひとりで、奥さんが吉瀬さんだったら、田中圭と浮気すると思う。ワタシなら、する。

・TBSの魔王のサイトを見ると、生田刑事の石坂父へのベクトルは「反発」になっているんだけれど、韓国版では反発というより、お互いが理解できない「悲哀」の方が強いと思う。
韓国って兄弟とか親子の絆をすっごく大事にする印象があるんだけれど、カン・ドンヒョン父はオス息子を彼なりのやり方で助けて守ってあげただけで、でもオス息子は守ってもらえなくていいし、罪は罪として償おうと考えていて、ただ本当に自分はテソンを殺す気はなかったと信じて欲しかっただけで、それを互いに最後まで理解し合えなかったっていう。
生田息子が石坂父をパーティーで睨んでいるシーンはちょっと三白眼で笑ってしまったよ…。そんなにあからさまに睨む人、居ないよ…(笑)

・「神は運命を予言するが、人は運命を変える」っていう、あの決め台詞は変えないで欲しかったなあ。

・それを言うと、オープニングに涼子ちゃんの声で語られるルシファーの話も違うと思った。ルシファーは確かに堕天使だけれども、彼は自らの驕りが神の怒りに触れて地獄に落とされたんじゃなかったっけ?
大野弁護士は別に驕り高ぶっているわけではないんだけど、「天使の弁護士」って形容詞と比較させるために、ルシファーを出してきたんだろうけど、そもそも主旨が違う気も。
ファウストとか地獄の門の設定とか、そこらは変えなくても良かったのに。


と、文句ばかりのようでいて、でもそれはそれで日本版魔王は楽しんで観てます。どうせなら結末も変えてくれると嬉しいな。「そう来たか!」と思わせて欲しいな。
韓国版最終話はダンナと「スンハ、オスに惚れたよねえ」「あれ絶対、肩に頭が乗っかるよ」「ほらまるでカップル!」と笑いながら泣いていたので。
来週もしつこく長く感想を書きますw