歌おう

弟の合唱コンクールへ行ってきました。弟とワタシは同じ中学ですが、ワタシが現役中学生の時には、こういった学校をあげてのコンクールはなかったんですけどね。
ワタシたちの頃は学年の歌というものがありまして、いつも文化祭の時に歌って発表していたおぼえがあります。発表するだけで、賞がどうだとか、そんなものはなかったのです。
ワタシが中学二年生の時のいっこ上の先輩たちの学年はみんな仲が良くて、卒業式の時、いきなりひとりの先輩が立ち上がり、その学年の歌を歌いだしたんですよ。すると、みんな一斉に立ち上がり、伴奏の人も勝手にステージにあがってピアノを弾きだし、大合唱。
正直、ワタシは自分たちの学年の歌は覚えていませんが、先輩たちの歌は覚えているし、今でも歌えます。「シャンテ」という合唱曲でした。先輩たちが、すごくうらやましくて、そして素敵だと思いました。
それからワタシたちも卒業し、何年かして、うちの中学では合唱がコンクール化して優劣がつけられるようになったそうです。

なにが良いのか悪いのか。歌って何なのか。上手いとか下手とか。

二年生の子たちが松任谷由実の「Hello,my friend」を歌っているのを聞きながら、それでも歌が伝えてくる力はなにものにも代え難く、評価がどうだとかに関係なく、その歌に込められた彼らの声に感銘を受けました。

―――遠く離れても友達と呼ばせて。